梅木本種子鋏製作所– 本種子鋏 7寸 –

梅木本種子鋏製作所
– 本種子鋏 7寸 –

「梅木本種子鋏製作所」鍛冶職人・梅木昌二さんによって作られる本種子鋏7寸。
梅木さんの鋏は鍛接から作るとても珍しい完全手打ちの鋏です。

本種子鋏の伝統と技術は鍛冶職人の牧瀬家が代々守ってきました。
牧瀬家の歴史は古く、刀鍛冶として始まり、鉄砲・中央支点の鋏が伝わってからは鉄砲・鋏鍛冶として、刀鍛冶の初代より37代目まで1000年以上の歴史があります。
しかし、37代目・牧瀬義文氏が2016年に他界。牧瀬家の歴史は途絶えてしまいましたが、現在は37代目唯一の弟子である梅木昌二さんがその伝統の技を受け継ぎ、本種子鋏の伝統的な製作技法で製作しています。

今では本種子鋏の伝統的な製作技法を守って全工程を手作業で行えるのは梅木さんただ一人となりました。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[左から4寸、5寸、6寸、7寸、8寸]

用途に合わせて5サイズからお選びいただけます。

本種子鋏の最大の特徴は「ねり」と呼ばれるねじれた刃。
この「ねり」によって刃と刃が1点で交わり切るたびに研がれる仕組み。
国選択無形民俗文化財(民俗技術)、鹿児島県の伝統工芸品に指定されている素晴らしい鋏です。

【4寸(12cm)刃渡り45mm】 糸切りなど先端だけで切る作業に向いています。
【5寸(15cm)刃渡り55mm】 ちょっとした切り抜き、布切りに。
【6寸(18cm)刃渡り65mm】 幅広い用途として最適のサイズです。
【7寸(21cm)刃渡り85mm】 新聞紙程度の大きさの物を裁断する時に。
【8寸(24cm)刃渡り100mm】 裁ち鋏として。布地の裁断に大活躍です。

本ページで紹介するのは種子鋏7寸です。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[本種子鋏 7寸]

本種子鋏の突出した特徴は2つ

・鋼と地鉄を重ね合わせて作る完全手打ち鋏
・「ねり」と呼ばれるねじれた刃

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[布地を裁断する本種子鋏 8寸]

鍛接から作る完全手打ち鋏

鍛接と呼ばれる鋼と地鉄を重ね合わせて作る完全手打ち鋏は、日本刀と同じ製法。
焼き入れをし、鋼を打ち鍛えて作る鋏は抜群の切れ味を生みます。
鍛接は職人の腕と経験が必要で、赤める具合や打つ力の入れ方がとても難しいといわれています。
加減しすぎると剥がれてしまうし、力を入れすぎるとくっつきすぎてしまう、とても繊細で時間のかかる作業です。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[手打ちだからできる鋼と鉄の境の不規則な波模様]

硬く粘りのある鋏を作る

焼き入れ、焼戻しをすることで割れにくい硬く粘りのある鋏が生まれます。
多くの工程を経て作られる鋏は、1日に3丁ほどしか作れないといいます。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏

「ねり」と呼ばれるねじれた刃

種子鋏の最大の特徴といっても良い「ねり」と呼ばれるねじれた刃。
一般的な鋏は刃と刃は平行に作られていますが、
梅木さんの本種子鋏は刃と刃が一点で交わるよう、なめらかに弧を描くように曲げられています。
この「ねり」によって抜群の切れ味が生まれ、少ない力で切ることができます。

そして、切るたびに研がれる。
刃を閉じていくとシャリシャリと刃がこすれ合い研がれている感覚が伝わってきます。

この「ねり」により何年も刃を研ぐ必要がなく、切れ味が持続するというまさに一生モノの鋏です。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[「ねり」技法により、鋏を閉じたときは隙間ができ、中央支点でのみ繋がっている状態]

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[鋏を閉じていくとシャリシャリと研がれながら閉じていくのが分かります]

黒く精悍な持ち手

黒く精悍な佇まいの持ち手は、菜種油を使った焼き入れの技術が用いられており、
これも代々受け継がれてきた鉄砲鍛冶の技法だそう。
焼き入れによって黒くなった表面をあえて残すことで錆びにくくする効果もあります。
デザイン性にも優れたとても魅力的な鋏です。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏
梅木本種子鋏製作所 種子鋏

銘切り

最後に梅木さんが作られたことを証明する銘切りを行って完成です。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[左:4寸、5寸 / 中:6寸 / 右:7寸、8寸]

贈り物としても

手造りで丹精込めて造られた本種子鋏は、二枚の刃が擦れ合い切ることから
「二人一緒になって人生を切り開きなさい」という意味合いで
種子島では昔から縁起物として結婚式の引き出物、お祝い品として重宝されています。
上品なパッケージでお届けいたします。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏

お手入れについて

鉄製の鋏は錆びが出やすいです。
錆びを気にされる方は、使用するごとに油など染み込ませた布、ティッシュペーパーなどで拭いて保管することをおすすめいたします。
ご自分で錆びとりを行いますと切れなくなる場合があります。錆びが気になる場合は梅木本種子鋏製作所に研ぎ直しの依頼をされることをおすすめいたします。
本種子鋏は錆びが出たとしても、刃先は常に研いでいる状態なので支点のカシメ部(ネジ)が緩まない限り極端に切れなくなるということはありません。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏[本種子鋏 7寸 裏]

研ぎ直し

末長くお使いいただけるように、梅木さんによる研ぎ直しメンテナンスを承っております。
往復送料とメンテナンス料がお客様のご負担となりますが、研ぎ直しメンテナンスをいたします。
ご希望の場合は弊店までお問い合わせください。

梅木本種子鋏製作所 種子鋏

梅木本種子鋏製作所鹿児島県種子島に工房を構える「梅木本種子鋏製作所」。種子鋏の伝統と技術を守ってきた37代目・牧瀬義文氏が2016年に他界。現在は37代目唯一の弟子である梅木昌二さんがその伝統の技を受け継ぎ、種子鋏の伝統的な制作技法を守って作れる唯一の職人です。

本種子鋏の製作風景はこちら
梅木本種子鋏製作所の作品一覧はこちら

【種子鋏の歴史】
1543年、種子島に漂着したポルトガル船により鉄砲がもたらされたと同時に、同船に乗っていた唐の鍛冶職人によって、中央支点の鋏が島の鍛冶職人へと技術がもたらされました。古くより種子島は良質の砂鉄が取れることで有名であり、質の良い鉄を求め日本中から刀鍛冶が島へと移住しており、鍛工技術のすぐれた職人が多く住んで技術を競い合っていました。こうして刀や鉄砲製造の傍ら鋏をつくり、廃刀令後は鋏を本業としやがて島の伝統産業となりました。
昭和初期までは数多くの鍛冶屋が早朝から槌音を響かせていたが、時代とともに槌音も消え現在、刀鍛冶からの伝統的な製作技術、つけ鋼製法(鍛接)で1本1本手造りの鋏を製作するのは”梅木本種子鋏製作所”1件のみとなっています。
【商品情報】
品名 本種子鋏 7寸
パッケージサイズ(約) 7寸-8寸:W267×D104×H22mm
商品サイズ(約) 全長21cm(刃渡り85mm)×D68mm
製品重量(約) 112g
素材 鋼、鉄
備考 国選択無形民俗文化財(民俗技術)に指定。鹿児島県の伝統工芸品に指定

● ご使用上の注意
・鉄製の鋏は、ステンレス製に比べると錆びが出やすくなります。
錆びをなるべく出さないようにするためには、使用するごとに油など染み込ませた布、ティッシュペーパーなどで拭いて保管してください。
・刃は「ねり」と呼ばれる独特な加工がされております。ご自分で研ぎ直し、錆びとりを行いますと切れなくなる場合があります。
● ご購入の前に必ずご確認ください。
・鉄製の鋏のため使い終わった後は手に少し鉄の匂いが残ります。
・全て手仕事のためサイズ、重量、色合い、凹凸、形など個体差がございます。
それも世の中に二つとない商品の個性としてお楽しみください。
上記のことをご理解の上でご購入をお願いいたします。

発送日:通常17時までの決済完了で1〜2日以内に発送いたします。在庫がない場合は次回の入荷までお待ちください。入荷待ちのご予約商品と合わせて購入いただいた場合は、全ての商品が揃ってからの発送となります。★送料無料(クリックポスト便)★

梅木本種子鋏製作所 種子鋏

梅木本種子鋏製作所
本種子鋏 7寸
11,000円(税込)

新聞紙程度の大きさの物を裁断する時に。